蒼雪庵

いまだに推敲中

第2章

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・157

【精霊の祠】 精霊の祠は、紺碧の海にぽつんと浮かんでいた。 真っ白い石材で造られたそれは、ごく小さな島に建てられており、ロラン達の持つ魔法の地図がなければ発見できなかっただろう。それほどの小ささだった。 島は、一つの岩を浮かべたようなこぢんま…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・138

「……」 ルナは苦しげにうつむいた。「魔物が出て来た!」 傍らでランドが悲鳴を上げる。魔界から召喚された魔物の群れは、門が狭いらしく、入り口まぎわでひしめき合っていた。邪悪な産道を広げるべく、地獄の使いの呪詛が大きくなる。 ルナは決然と顔を上げ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・137

地下5階。溶岩の海を抜けた場所にあった階段を下りて、溶岩に囲まれた曲がりくねった長い回廊を渡る。これまでの空間は自然洞を生かした造りだったが、ここは整然と壁や床が平らに整えられていた。「嫌な気配がする……」 すぐ後ろを行くランドがつぶやいた。…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・136

だが、洞窟は予想以上に複雑な構造を成していた。いくつもの分かれ道と広大な空間に点在する下への階段に惑わされ、やっとたどり着いた地下4階には、さらに広い溶岩の海があった。「もし地獄があるんだとしたら……ここかな……」 疲弊した顔で、ランドが溶岩の…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・135

勾配を下るにつれて熱気はひどくなってきた。入り口付近にもうもうと立ちこめていた湯気は程なくして消え、皮膚が剥けそうな熱波に変わる。真っ暗な隧道(ずいどう)の先に、鮮やかな橙色の光が照り返している。「これは……」「溶岩、だね」 降りた先は、灼熱…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・134

【海底洞窟】 氷雪に閉ざされた静寂の地。そこに立つ双塔を揺るがすのは巨獣の咆哮だ。 ハーゴンの神殿の、どことも知れぬ大広間で、赤銅色の巨人アトラスが吠えていた。四肢を壁と床から伸びる棘付きの枷で戒められ、鎖を引きちぎろうと暴れ狂っている。 お…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・133

その日は、羽衣が仕立て直されるまで、村の湖畔を散策しながらのんびりと過ごした。 夕方の刻限にモハメを訪ねると、約束通り、見事なケープに直されていた。丈はルナのふくらはぎまでで、首元に金の留め金をあしらっていた。「あの、お礼を……」「いらん」 …

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・132

【水の羽衣】 月のかけらを手に入れたロラン達は、ルーラでテパの村へと戻った。その晩は宿に一泊して疲れを取り、翌朝、モハメの家を訪ねた。約束の日まで1日余裕があったが、様子だけでも知りたかったのだ。「ごめんください」 家の前で、ロランはそっと…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・131

宝はわざと遠回りさせる――。 以前ランドが言った名言は、この塔にも生きていた。銀の扉に閉ざされた秘密の階段を見つけたロラン達は、そこから1階まで下り、ついに塔の胎内へたどり着いた。「ここか」 ロラン達は扉を見上げた。両開きのそれには、海に浮か…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・130

塔は狭く、階段の数は多かったが、罠や仕掛けはなかった。ただ、現れる魔物の数は多彩で、悪魔神官に似た仮面の魔物・地獄の使いや、翼竜バピラス、ゴールドオークや腐った死体など枚挙にいとまがない。 次々と襲い来る魔物達に、さすがのロラン達も徐々に疲…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・129

【満月の塔】 満月の塔へ入るためには、大陸の川からさかのぼって、塔のある島へ侵入しなければならない。 ロラン達はまず、ルーラでペルポイの町まで行った。その船着き場から大陸沿いに北へ進み、塔へつながる河口から上流へ向かった。そして、およそ5日…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・128

【水門を開く】「引き受けてくれてよかったね。10日は長いけど、羽衣ができる時間にしては、すごく早いよ」 モハメの家を出て、ランドが言った。「そうね。織物って普通、何か月もかかるものだし。それに、待ってる間、私達にはやることがあるからちょうど…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・127

【ドン・モハメ再び】 聖なる織機を携えたロランが古びた戸をたたくと、仏頂面の小柄な老人が無言で現れた。「何の用じゃ」「聖なる織機を持ってきました」 真昼の光を背に、ロランは穏やかに答えた。老人――最後の匠であるドン・モハメは、ロランの背に輝く…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・126

悪魔神官デモニスとの戦いで愛用の鉄の槍を折られたランドは、ローレシア王から光の剣を譲られていた。 光の剣は、人が作り出せる武器の最高峰だ。ペルポイの町にも売られていたが、値段も相まって、所持する者は世界にわずかしかいないだろう。 先の戦いに…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・125

【北のお告げ所】 船は藍色の海を進んでいた。冷たい風を首筋に受け、ランドがううっと肩をすくめる。「本格的に秋だねえ。ロンダルキアも寒い所だっていうし、全員分のコートが要るね。山越えの準備もしなきゃ」「そうだな。どこかで調達しよう」 甲板でラ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・124

「父上」 食事が済むと、ロランは父を呼び止めた。「少し、お話が……」「うむ、わしもそうしたいと思っていたところだ」 目が合うと、父はそう言ってうなずいた。ランドは、気を利かせて客室へ戻っていった。 王の居室にある露台で、ロランは父と共にローレシ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・123

【ロトの印】 ルナは落ちこんでいた。 これまで、どんなことがあっても食事は欠かさなかったのに、その夜は部屋にこもって出てこなかった。「あとでわしがゆっくり話そう」 ロラン、ランドと夕食を共にしながら、ロランの父は言った。 悪魔神官デモニスを討…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・122

「そろそろ往生なさい。憐れなロトの末裔よ!」「あなたに憐れみをかけられるいわれはないわ!」 ルナは魔道士の杖を投げ捨てていた。肩からかけた杖の鞘から、潜ませていた短剣を抜く。刃渡りも合わせて大人の手から肘ほどもあるそれは、邪悪を退ける銀で作…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・121

結界牢は、城の東側にある囚人用の牢獄に設けられていた。 ルナが報告したムーンブルク城襲撃の内容から、悪魔神官が尖兵となって、内側から突き崩す奇襲が常套手段と王は予測した。魔法の無効化もする強力な魔物相手だ。完全勝利できなかった場合、ここに封…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・120

【解放】 鉄格子の前に立った少年達を見て、囚人は暗い顔を上げた。何の期待もしていなかった目が、ロランの持つ牢屋の鍵を見て輝く。「おお……そいつは!」「王の許可は取りました。ここから出られます」 ロランは鍵を錠前に差し込むと左右に回した。ガチャ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・119

ラゴスは、壁の中に作った穴に潜んでいた。脱獄を試みて穴を掘り始めたのだが、岩盤に当たってそれ以上進めなくなってしまったのだと言う。「いやー、ほんと間抜けだよね……。ボクとしたことがさ」 悪びれもせず笑うラゴスに、ルナが小声で怒った。「軽く言わ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・118

【消えたラゴス】 ペルポイ監獄は、町の北東にあった。無機質な四角い建造物は、よもやここまでという大きさで、ロラン達もあっけに取られて建物を見上げた。「すごい立派だね……」「選ばれし民の楽園みたいに言われてるけど、中でリンゴが腐ったのかしら」 …

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・117

【道具屋の謎】 道具屋ドラキーマは、中央通りの裏手にあった。黄色いドラキーが描かれた小さな看板からは、特に怪しさは感じない。ロラン達は、黒みがかった木の扉を開けた。「らっしゃい」 うっそりと答えたのは、カウンターに座る禿頭に黒髭の男だった。…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・116

宿は、ホテル・ペルポイと看板が打ってあった。 上品な照明と調度に彩られた玄関広間に入ると、いらっしゃいませと制服を着た青年が頭を下げた。鷹揚にうなずき、カウンターに向かう3人を見て、逆に青年が驚いた顔をする。「すみません。一泊したいのですが…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・115

【地下都市ぺルポイ】 ルプガナから北北東に進路を取り、ロラン達の船は、ペルポイの町の南にある船着き場に着いた。かつては大きな港町だったが、ペルポイの町が地下に移動してからは、取引先であったこの町も廃れ、今では船着き場としての体裁をようやく整…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・114

【北の岬にて】 ムーンペタの町を出ると、ロラン達はすぐにルプガナへ飛んだ。 ランドのルーラの呪文があると、一瞬で目的地に着くことができる。とても便利な半面、世界が狭く感じられた。何日もかけて目的地まで歩いた旅が懐かしい。 船の旅は、その点でも…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・113

「このたびはお騒がせしました」 アネストの庵で、ロランは申し訳なく頭を下げた。自ら茶を振る舞いながら、賢者は少し意地悪く笑った。「よい。あの奇跡のおかげで、失墜した王家の権威が復活したのじゃからな。これこそ、雨降って地固まる、じゃろう」 サ…

ベビル2匹はロラン達が手強いと知り、標的を群衆に変えた。どうせやられるなら、少しでも多く道連れにしようと考えたのか。やけっぱちのように声高く鳴くと、背中合わせに羽ばたいてあたり一面に炎を吐き散らし、ベギラマを唱えた。たちまち空気が熱せられ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・111

「おい、やめろ!」 真っ先に叫んだのは、民衆の最前列にいたアレックだった。皆に向き直って懸命に呼びかける。「ルナ姫様が、どんな思いで討伐の旅を続けておられるか、考えたことがあるのか! 魔物の力は強大だ。一朝一夕に成し遂げられることではない。…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・110

【王族の背負うもの】 ムーンペタの教会付近では、難民達のために仮設住宅の建設が急ぎ行われていた。冬が近づいて、さすがに天幕では寒さをしのげなくなってきたからである。 元ムーンブルク兵のアレックは、建材を運ぶ足を止め、額の汗を手の甲で拭った。…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・109

ロトの盾は、部屋の中央にある金色の台座に、覆いもなく飾られていた。ひと目見て、ロランはあまりの美しさに胸を射抜かれた。 形状は逆三角形型に入るが、まるで竜の鱗を一枚切り出したかのように優美な輪郭をしている。 金の縁取りを施された表面は、碧玉…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・108

【ロトの盾】 サマルトリアは紅葉が始まっていた。世界一美しい森の国が、豊かな命の恵みを謳歌する季節である。 山々は鮮やかな黄や橙、赤が色彩を競い、常緑樹の緑と相まってまさしく錦絵のごとしだ。森に囲まれたサマルトリア城もまた、絢爛たる紅葉の衣…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・107

「ナリアさん?!」「そういうことだろうと思ったわ」 ナリアは苦笑していた。笑うと、厳しい面持ちが和らぐ。「お二人の演技に免じて、特別に入れてあげたけれど、あなたもトラマナが使えたなんてね」 ランドを見て、ナリアは言った。「すみません、だまし…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・106

日暮れになると、人通りもほとんどなかった。ロラン達が再び神殿前に来ると、奥からすぐにナリアが出てきた。人の気配に敏感らしい。「またあなた達ですか。もうここには用はないはず」「いいえ、ありますわ。実は私の仲間が、ここで婚礼を挙げたいと申しま…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・105

「お帰り下さいませ。ここは神聖なる月の女神の体。神殿に立ち入る者には、災いが降りかかりましょう」 月の女神の神殿を守る巫女ナリアは、厳格な顔でロラン達に言った。白い衣をまとい、くっきりとした濃い眉に、腰まで届く長い黒髪。額には巫女を表す頭環…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・104

「ラジェット、おいで~?」 いなくなったラジェットを探しながら、シエナは途方に暮れていた。 ゆうべ、ラジェットの首に縄を結んで逃げられないようにしたのだが、ラジェットは首輪をひどく嫌がって悲しそうにしていた。かわいそうになって、つい外してし…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・103

【犬は導く】「じゃあ、情報を整理してみましょう」 ルナが言った。モハルの元を辞去し、ロラン達は宿に戻った。夕飯前に、ルナの部屋に集まっての会議である。「まず怪盗ラゴスが、テパから二つの物を盗んだ。一つは水門の鍵、もう一つは聖なる織機ね」「ど…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・102

老人は、ドン・モハルと名乗った。顔も似ているが、名前までそっくりだった。だが、血のつながりはないという。「ドンという称号は、匠のみ名乗れるそうですが……モハルさんも、そうなんですか?」 爽やかな香りのお茶と乾し果物のもてなしを受けながら、ルナ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・101

【聖なる織機ともう一人の匠】 ルナはあからさまな感情を見せない。それが人には冷たく映るかもしれない。だが、ルナが徹底して合理的にふるまうのは、感情に溺れて必要な行動を見失わないようにするためだ。 立ち止まって悩んでいても、何も解決しない。た…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・100

「さすがにここは、まだ暑いねえ」 ザハンの船着き場に降り立ち、ランドが日差しを避けて額に手をかざした。 季節は秋の始まりだが、地図上もっとも南に位置するこの島は、デルコンダルより暑い気候だった。 島の植物も暑さに適した植生で、ヤシの木が多く育…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・99

【怪盗のゆくえ】 絶海の孤島ザハンに、怪盗ラゴスが現れた――。 どこかで聞いたと思ったら、ロラン達は以前、その名を耳にしていたのだった。 山奥で古代からの水門を管理するテパの村で、ラゴスは水門の鍵を盗んだ後、姿をくらましているといわれていた。 …

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・76

店内はこぎれいに片付いていて、壁際に見本が置いてあった。 魔道士の杖、鉄兜は見慣れているが、竜の角の装飾が豪華な手甲に鋭い刃が付いたドラゴンキラー、青みがかった銀色が美しい魔法の鎧、そして金の縁の中心に、魔法の鎧と同じ金属が扱われた壮麗な円…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・98

【タシスンと金の鍵】 波は穏やかで、日差しは暖かかった。風向きも順調で、船倉は捕った魚で満杯だ。まさに順風満帆の航海だった。 取引先のペルポイ港へ北上しながら、タシスンを乗せたザハンの漁船は、仲間の陽気な声で満ちていた。甲板では、当番ではな…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・97

さんざんバルドスの武勇伝につき合わされ、長い晩餐が終わると、夜半を過ぎていた。城に泊まっていけと言うバルドスの好意に甘え、ロラン達は客室に通された。 いろいろなことがあって疲れているはずなのに、ロランは天蓋付きの寝台に横になっても寝つけなか…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・96

「何っ!?」 バルドスが目を剥いた。ロランが止める前に、キラータイガーは1階の観客席へ飛び移り、逃げ遅れた人々を襲っていた。「しまった!」 ランドが縁に身を乗り出しすぎ、落ちそうになって慌てて足をじたばたさせ、なんとか戻る。「おい、なんで魔…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・95

ロランが試合場の中央に進み出ると、観衆はこの日一番の声を張り上げた。司会が告げたローレシアの王子の名に熱狂したのだ。 特に女性の黄色い声が目立つのは、ロランが王子であることと、美しく整った凛々しい顔や、均整の取れたたくましい体つきを持つゆえ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・94

「えっ!」 ランドが愕然とした。「回復もだめですか?」「もちろんだ。以前、両者が回復魔法で粘りすぎて半日過ぎた試合もあったからな。制限時間をもうけているが、判定もつきにくいから禁止にしたのだ」「そんなぁ……」 ロランの手助けをしてやりたいが、…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・93

【惑いの月】 ロラン達が街門をくぐると、どっと歓声が押し寄せてきた。「なんだろう?」 思わず立ち止まると、中年の衛兵が髭面を笑ませた。「闘技大会さ。今は下弦の半月だからな。腕に覚えのあるやつらが、賞品目当てに勝ち上がり戦をやってるよ」「賞品…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・92

「……」 洟をすする音がして、ロランはぼんやりとかたわらを見た。ランドが起き上がり、しきりにしゃくりあげている。反対側でも、ルナがローブの袖で顔を覆っていた。「ふたりとも……夢を見たのか?」「ロランも?」 泣きはらした目で、ルナが問い返す。ロラ…

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・91

「……どこかで聞いたような話だなぁ?」 ランドが首を傾げる。ロランは、まさかと思った。「これって、勇者ロトの日記じゃないか?」「ええ?!」「うそっ……! でも、そう言われると妙に真に迫っているわよね、この文章」 ロラン達はまじまじと幹の文章を見つ…